意外と知らない？実は歴史も深いルンバについて

シンディーニ　シャーリングトップス社交ダンスを始めると、早い段階からステップを覚えて踊る機会の多い
“ルンバ（Rumba）”。
キューバのアフリカ系住民の間で誕生したラテンミュージックであり、リズムでもあり、ダンスでもあります。
名前をチラッと聞いたことがある方は、例え社交ダンスをしていなくても多くいらっしゃるのではないでしょうか？
それほど日本人にも馴染みの深い音楽・ダンスの種類ではありますが、社交ダンスのルンバとはどういった踊りなのか、その歴史と共に振り返ってみたいと思います。

先ず、ルンバとは、4拍子のスローテンポな音楽に合わせて踊る、なめらかでしなやかな動きが特徴のラテンダンスです。
カウントの取り方は、「２・３・４・１（トゥー スリー フォーワン）」 と２から始まる方法でリズムを取ります。
１でのカウントはステップを踏まずに、いかに溜めて、パートナーとの愛情を表現するかという点が、競技における採点の重要ポイントとされています。
競技の社交ダンスには、大きく分けて2種目（ラテンアメリカ・スタンダード）ありますね。そのうちルンバはラテンアメリカに属するのですが、ゆったりとした音楽と動きで、移動もあまりすることなく、その場で踊ることが多いです。そのため、競技ダンスではフロア上を反時計周りに踊らなければならないLOD（ラインオブダンス）というルールがあるものの、この種目はあまり動き回ることがないので、他のカップルとの衝突等は大きく心配せず、踊りに集中できる種目となっています。
ラテンアメリカの種目の中では初心者向けとしても知られており、一番初めにそのステップを覚えることが多いでしょう。

それでは、何故ルンバはこのようにゆっくりとした動きで誕生したのでしょうか？
その理由は、２つあると言われています。

一つ目は、『ルンバは男女の絡みや葛藤を最も表現したダンス』であるから。
そしてもう一つは、ルンバが誕生した時、奴隷として足かせを付けられていたから。

少し驚きの理由かとは思いますが、実はキューバ発祥ではあるものの、この動きを誕生させたのはキューバに奴隷として送り込まれていたアフリカ系民族だったのです。
彼らの足もとには足かせが付けられていて、決して素早い動きが出来ず、このようにゆったりとしたダンスになったと伝えられています。
奴隷として非道に扱われながらも、自分たちで愛情を表現するべく、このような愛に溢れたダンスを唯一の娯楽として生み出していたのです。悲しくもあり、とても勇ましさを感じる背景と歴史が、このダンスに隠れていました。

その後、1930年代にアメリカ経由でルンバが広まり、世界中でルンバブームが蔓延します。
1940年代後半以降には、西洋のダンス界もルンバを取り入れ、そこでまた新たな解釈が足され、現在社交ダンスで踊られているラテンアメリカのルンバが誕生しました。
それから15年後の1955年、ついに競技ダンスの種目として、ルンバが正式に認定されたのです。
先ほど、リズムの取り方は「２・３・４・１（トゥー スリー フォーワン）」とご紹介しましたが、競技ダンスの種目として取り入れることになった際、リズムの取り方で大論争が起きてしまったのだとか。
1拍目から踊り始めるスクエア・ルンバ（ボックス・ルンバ）派と、この2拍目から踊るキューバン・ルンバ派、この２つに分裂した意見が飛び交った大激論の末、現在はキューバン・ルンバ派で統一されています。

恐らく当時のキューバで誕生したルンバとは別物であるものの、このような歴史を経て、社交ダンスや音楽など、ルンバは独自の発展を遂げたのですね。
そういえば、世界的な大ヒットソングとして日本でも有名なカミラ・カベロの『Havana』も、彼女の出身でもあるキューバの首都ハバナを想い歌った曲で、生粋のルンバではありませんがそのルーツを感じさせる情熱的な一曲です。

少し話が逸れてしまいましたが、ここで、ルンバの基本ステップをいくつかご紹介しましょう。

◆ルンバ・ウォーク（前進）
◆オープン・ヒップ・ツイスト
◆スポットターン
◆アレマーナ
◆ナチュラルトップ
◆アイーダ

他にもルンバには沢山のステップが存在します。
ルンバの基本的なステップは簡単ですが、プロが躍るルンバを一度見てみてください。
ゆっくりなテンポにも関わらず、キレがあってなめらかでセクシーで、とても美しいです。
元々ルンバは男女の絡みや葛藤を表現したダンスであり、『愛を育むように』踊ることが定義とされていますので、腰や手足の動きのなめらかさが求められます。簡単なステップを覚えたら踊りやすいダンスでもありますので、ぜひ気軽にチャレンジしてみてくださいね。

◆この機会に新たに趣味を作ってみてはいかがでしょうか◆

シンディーニ　シャーリングトップス

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