ダンス大国と聞いて、皆さんはどの国を思い浮かべますか?
アメリカやフランス、イスラエル、日本などダンス大国と呼ばれる国はいくつか挙げられますが、今回スポットを当てる“ウクライナ”も負けてはいません。
社交ダンスの競技会でも上位入賞するなど、ウクライナは社交ダンスが強いというイメージがあります。
社交ダンスだけでなく、民族舞踊のコサックダンスやポールダンス、バレエダンスでも有名です。業界でも名の知られたトップダンサーを輩出していることから、「バレエ大国」とも呼ばれています。
そんなウクライナのダンス事情や社交ダンスの盛り上がり、主力選手は非常に興味深いですね。
そこで今回は、ウクライナにおける社交ダンスの人気や注目ダンサーをご紹介します。
ウクライナがダンス大国と呼ばれる理由とは?
誰もが一度は聞いたことのある「コサックダンス」ですが、実はウクライナの伝統的な舞踊なんです。
ウクライナ語で「ホパーク」と呼ばれる歴史あるダンスで、その起源は13世紀初頭にまで遡ることができます。元々、モンゴルの武術だったものを、ウクライナの人がアレンジを加えて独自の踊りに変えていったとされます。
ペアを組んで踊る社交ダンスとは異なり、コサックダンスは団体で踊ることの多いダンスですので、社交ダンスの種目には含まれません。
ダンサーが楽しく踊る様子は社交ダンスに通じるところがあります。軽快なステップや派手な跳躍、激しいターンなどさまざまな演技で構成されており、まるでミュージカルのような華やかさがありますね。
2023年夏にはウクライナ国立民族舞踊団が来日し、全国ツアーを行っています。コサックダンスなどウクライナのダンスに興味がある方は今後の活動に注目してみましょう。
また、150年以上もの歴史をもつバレエ団「ウクライナ国立バレエ」も有名です。2022年冬に初めて来日し全国13都市で公演を行いました。バレエの名門・キエフバレエ学校もあり、世界でも著名なバレエダンサーの多数がウクライナ出身です。
こうしてダンスの歴史や文化を見てみると、ウクライナがダンス大国と呼ばれる理由が分かりますね。
ウクライナ国内での社交ダンスの人気状況は?
ブラックプール・ダンス・フェスティバルやThe Open Worldsなど、国際競技会の結果をみると、ウクライナの選手は常に上位に入賞しています。
コサックダンスのような文化が継承されているからこそ、観客を魅了するダンスが踊れるのかもしれませんね。
コサックダンスはもともと、肉体の強さや戦いにおける武勇を表現していたものです。社交ダンスでも、ウクライナの人の身体能力の高さや精神の強さが感じられます。
そんなウクライナでは、社交ダンスの人気状況はどのようになっているのでしょうか。
大統領がダンシング・ウィズ・ザ・スターズに出演
アメリカやイギリスで人気のダンスリアリティ番組『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ(Dancing with the Stars)』は、ウクライナでも放送されています。
俳優や司会者、歌手など芸能に携わる人とプロのダンサーがペアを組んで競い合う、という主旨はアメリカの番組と同様です。
過去には、「世界で最も影響力のある100人」に選出された映画監督で俳優のアクテム・セイタブラエフ氏やサッカー選手のセルヒ・メルニク氏、歌手で俳優のアルトゥール・ロハイ氏などが出演しています。
最新のシーズン9は2021年11月に放送が終了していますが、復活や日本での配信などにも期待がかかります。
また、ダンシング・ウィズ・ザ・スターズには驚くべき人も出演されていました。
なんと、ウクライナの現大統領ウォロディミル・ゼレンスキー氏は、大統領に就任する前の2006年に同番組の第1シリーズに出演しているのです!
情熱的でキレのあるダンスは、番組内で高評価を獲得。動画のコメント欄には「素晴らしい!」「才能ある人はなにごとにも才能がある!」「彼はとんでもなく上手い」と称賛の声がたくさん挙がっています。
ゼレンスキー大統領がダンシング・ウィズ・ザ・スターズに出演された時、瞬間最大視聴率は87%だったんだとか!
ゼレンスキー大統領は、もともと俳優やコメディアンとして活躍しており、キエフ国立経済大学在学中に自身が立ち上げたコメディ劇団でコンテストに出場もしています。これは驚きですね!
ジェンダー平等化で男性同士ペアの結成に意欲的
ジェンダー平等への取り組みは世界で行われていますが、ダンス界にも良い影響を与えているようです。
ウクライナは、社交ダンス界でかつてはタブーとされてきた男性同士のペアの結成にも意欲的で、実際に番組内で男性ペアのダンスが披露されています。
ヴォロディームィル・オスタプチューク(Volodymyr Ostapchuk)とオレクサンドル・プロホロフ(Oleksandr Prokhorov)ペアのダンスは、躍動感がある力強いパフォーマンスで観客を圧倒させました。社交ダンスの新たな可能性を感じさせてくれますね。
日本でも同性ペアの差別をなくすべく、2022年に競技規則が改定されており、同性同士でも国内競技会に出場できるようになっています。社交ダンスは男女ペアが当たり前、という常識は覆されつつあるのでしょう。
FF外から失礼します。個人的には男性同士のものすごいパワーあるエモーショナルなダンスすごい見たいです!と共に女性同士のダンスも見てみたいです〜。要するになんでも見てみたいです!
— naokuroイラストレーター (@naokurooekaki) December 10, 2018
>rt
— アオイアサ (@morningblue2nd) October 12, 2021
女性同士のダンスは花束だし、男性同士だと社交ダンスにしては信じられないくらいの躍動が観ていて面白い。多様性とはげに美しき哉。
そいや、社交ダンスで男性同士のペアのダンスがあるんだけど迫力あってオススメ!
— フランソワ・デ・マツ子 (@matugimi) July 3, 2016
SNSでも、社交ダンスの男性同士ペアは「かっこいい」「迫力がある」とポジティブな意見が非常に多いです。
女性同士、男性同士でしか表現できないことが実現できれば、社交ダンスの楽しみ方が広がりそうですね!
世界中のダンサーに人気のダンスブランドを複数展開
有名人がこぞって社交ダンスを嗜むウクライナでは、社交ダンスの盛り上がりは十分だといえます。国際競技会における決勝の常連国ということもあり、国外からの注目度も高いです。
そんなウクライナでは、世界中のダンサーに人気のダンスブランドが複数展開されており、日本人ダンサーからの支持も厚いです。ここでは、メインとなる3つのブランドをご紹介します。
FDカンパニー(FD Company)
ハリコフ・キエフに店舗を置くFDカンパニーは、2003年に設立されたウクライナ発のダンスブランドです。トレンド感のある洗練されたデザインの衣装が特徴的。社交ダンスの競技用衣装はもちろん、トレーニングウェアも豊富に取り扱っています。
アメリカや日本、ベラルーシ、カザフスタンなどの国で人気があり、50ヶ国と提携しており、ニューヨークやチェコ共和国、カナダ、日本の大阪などに正規代理店を擁しています。
FDカンパニーのFDは「family Dance」の略。家族のダンスと直訳できるように、創立者の家族が三代で社交ダンスの世界にかかわり、大切に継承してきました。
生地選びでは、ダンサーが快適に動けることを重視し、ベロアやサプレックス、ストレッチジャージなどを用いて製品づくりを行っています。
グランプリ(Grand Prix)
創業25周年を迎えたウクライナブランドのグランプリは、社交ダンスやバレエの衣装やシューズ、レオタードを主に扱っています。元ダンサーが協力して創設された同ブランドは、今のダンスウェアに求められる「スタイリッシュさ」「快適さ」「価格の手頃さ」を実現することに力を入れています。
これまで世に送り出したアイテム数は2万種類を超えており、30以上のダンスウェアコレクションを生み出しました。素材の優しさにもこだわりを持ち、製品のほとんどが天然素材で作られています。
上品さと高級感、機能性を兼ね備えており、競技会以外にパーティーなどでも着用できるデザインが特徴的です。
BRAVO DANCE(ブラボダンス)
FDカンパニーやグランプリと姉妹的な立ち位置にあるダンスウェアブランドです。
社交ダンスの衣装はボールルームとラテンの両方に対応しており、レディースとメンズどちらの商品も取り扱っています。世界チャンピオンなどがデザインに携わり、ファッション性と快適性を両立させたダンスウェアを開発しています。
国立キエフ文化芸術大学で社交ダンスが学べる
ウクライナにある国立キエフ文化芸術大学では、専門的に社交ダンスの勉強ができます。
国の文化や芸術に関する学部が数多くあり、社交ダンス振付のほかに、民族振付、モダンダンスを専攻することが可能です。この大学からを卒業したスター選手やスター教師は数えきれません。
ダンシング・ウィズ・ザ・スターズの優勝者であるイロナ・ホヴォズディオワ氏やファイナリストのジュリア・サクネヴィッチ氏らを輩出しています。
現在、長崎県佐世保市で社交ダンスの講師をしているヒフルハ・ヴァレリ先生も、国立キエフ文化芸術大学の社交ダンス振付専攻の卒業生です。
ウクライナの社交ダンス界のスターは?主力選手をチェック
ウクライナでは、社交ダンスが国民的スポーツであることが伺えます。なんと、2023年6月にポーランドで開催されたWDOヨーロッパ選手権U21のラテン部門では、1位から3位までをウクライナのダンサーが受賞しています。社交ダンスが強い国だからこそ、スター選手も名を挙げればキリがないでしょう。
ここでは、ウクライナの社交ダンス界の盛り上げ役となる期待の新星や主力選手をチェックしていきましょう!
スタス・ポルタネンコ&ナタリア・コリアーダ組
ウクライナ出身のStas Portanenko(スタス・ポルタネンコ)とNataliya Kolyada(ナタリア・コリアーダ)は、2023年で15周年を迎えるカップルです。彼らは2008年からウクライナ代表としてアマチュアで踊り始めました。
「Star Ball 2022」および「WDOヨーロッパ選手権2022」のプロボールルーム部門でチャンピオンに輝いたことは記憶に新しいですね。
2023年のUKオープン選手権では、プロボールルーム部門でベスト5に入っています。
鮮やかなエメラルドグリーンのドレスを纏ったナタリアを、スタスが力強くエスコートしています。伸びやかでダイナミックな演技には、誰もが目を奪われてしまうはず。
圧倒的な表現力をもつスタス&ナタリアは世界チャンピオンの名にふさわしいカップルです。
彼らはクリスアンクローバーのスポンサーとして、競技会で同ブランドのダンスウェアを着用しています。
イゴール・レズニク&マリーア・ポリシュチュク組
ウクライナ出身のイゴール・レズニク(Igor Reznik)とマリーア・ポリシュチュク(maria polishchuk)は、UKオープン選手権2022のアマチュアボールルーム部門で優勝したカップルです。ウクライナ代表で初めてチャンピオンになるという快挙を成し遂げた二人は、2014年からペアを組んで踊っています。
ブラックプールやUKオープンのような国際的な競技会でダンスを披露することを楽しんでいるダンサーです。過去には、ブラックプール・ダンス・フェスティバル2015のアマチュアライジングスターズ・U21ボールルーム部門で優勝しています。
イゴールの堂々とした美しい身のこなし、マリーアの艶やかな表情は見る人の心に強い印象を与えるでしょう。
ダンサーとしてのみならず、コーチとしても活躍されています。
余談ですが、イゴールとマリーアの共通の趣味はスキー。休日にはスキーをすることもあるんだとか。
イゴール&マリーアは、日本発のダンスブランド「タカダンス」のスポンサーであり、UKオープン選手権2022で優勝した時も同ブランドの衣装を着用していました。日本のブランドの衣装を海外のダンサーが愛用してくれるのは、非常に嬉しいことですね♪
ヴァディム・ピドレツキー&ルビー・カストロ組
ウクライナ出身のヴァディム・ピドレツキー(vadim_pidhoretskyy)とアメリカ出身のルビー・カストロ(Ruby Castro)は、2021年の春からパートナーを組んで踊っています。短期間に数々のダンスコンテストで優秀な成績を収めている、注目の若手ダンサーです。彼らの才能が今後のウクライナの社交ダンス界を牽引してくれることでしょう。
2022年にはUKオープン選手権のU21ラテン部門でチャンピオンになっており、アマチュアラテンライジングスターズのファイナリストでもあります。また、ブラックプール・ダンス・フェスティバルではアマチュアラテン部門でトップ11。オハイオスターボール・チャンピオンシップではアマチュア国際ラテン部門で総合優勝しました。
2023年には、ニューヨークダンスフェスティバルで準優勝。ブラックプール・ダンス・フェスティバルのアマチュアラテン部門で34位に入るなど、ユースからアダルトへ、国内から世界へと舞台を広げていっています。
社交ダンスを踊っている時のヴァディムの表情は、とても生き生きとしていますね。
彼は、9歳の時からダンスを始め、2018年にダンスレッスンのために渡米しました。社交ダンスへの情熱と愛情は尽きることがないようです。
ヴァディムはダンスブランド「DSIロンドン」のエリートパフォーマを務めています。こちらのブランドにはメンズ・レディースともにシンプルで清潔感のあるアイテムが揃っているので、注目してみてください!
日本人ダンサーにも人気!ウクライナ社交ダンスブランドのおすすめ商品をご紹介
ウクライナの人はファッションにも敏感で、国内初のアパレルブランドは世界のセレブたちから愛されています。社交ダンスブランドに関しても、「FDカンパニー」や「グランプリ」など、作り手のダンスに対する想いがこもったブランドばかり。これらブランドの衣装に支えられたダンサーは多いのではないでしょうか。
ここでは、ウクライナ社交ダンスブランドのおすすめ商品をご紹介します。
スタイルを良く見せるストライプのラテンドレス
FDカンパニー製のナイナ・ラテンドレスは、ブラック×ホワイトのストライプ柄がおしゃれなアイテムです。
ドレスの主素材は伸縮性があるジャージー素材なので、動きやすく、激しいダンスへの耐久性が期待できます。
ストライプ柄は縦方向に伸びることから、身長を高く見せたりスタイルを良く見せたりする効果があります。また、きっちりとしたイメージや知的な印象を与えることもできるため、フォーマルな場にも最適です。
デコルテにストレッチメッシュを用いることで、女性らしさやファッション性がアップしています。
袖のフリルメッシュがキュートなレオタード
FDカンパニーのイリナ・レオタードは、長袖のレオタードの右袖にフリルメッシュの装飾が付いたキュートなアイテムです。豪華なフリルがダンサーをより魅力的に見せてくれるでしょう。
「シンプルなレオタードじゃ物足りない!レッスン着もおしゃれな物を選びたい」という人におすすめの商品です。
素材はオイルジャージなので、伸びがよく肌触りもサラッとしています。ぬるま湯での手洗いが推奨されていますが、洗濯機で洗濯できるのも嬉しいですね。
アシンメトリーデザインを取り入れたメンズシャツ
FDカンパニーのアマンド・ダンスシャツは、アシンメトリー(左右非対称)デザインを取り入れたメンズシャツです。
上品さとカジュアルさを両立させたトレンド感溢れるアイテムで、普段使いからちょっとしたパーティーにまで幅広く着られます。
ムダのないデザインはかえってスマートな印象。飽きのこないお気に入りの一着になることでしょう。
ポリエステルをベースとしたソフトウェア素材で、ご自宅でのお手入れもしやすいです。
脚長効果でクールに決められるメンズパンツ
FDカンパニーのヒダル・ダンスパンツは、ハイウエストで足が長く見える効果が期待できます。裾に向かって絞られた特徴的なデザインは他ではあまりないため、衣装で差をつけたい人にピッタリです。
ネイビーブルーとブラックの2色展開なので、トップスの色やダンスの種目によって選ぶのがおすすめです。もちろん、ダンサーの方のお好みで選んでもOK!
クレープ素材で製造されており、肌触りが良いだけでなく、吸水性や速乾性にも優れています。暑さや湿気が気になる春夏の時期でも快適に着用していただけるでしょう。
まとめ|ウクライナは社交ダンスが強い国!ダンスを通じて日本との交流も深い
今回は、ウクライナにおける社交ダンスの人気状況や主力選手などをご紹介しました。
ウクライナはコサックダンスやバレエなども盛んなダンス大国です。世界的に見ても社交ダンスが強い国であり、実際の競技会でも常に上位にランクインしています。中でもジュニアやユースなど低年齢から活躍するダンサーが急増しており、今後が楽しみですね。
また、ウクライナは社交ダンスを通じて日本とも交流があります。バルカーカップを主催する日本のバルカー社が、日本ダンス協会とともにウクライナダンス協会にスポーツ支援するなど、ウクライナと日本は社交ダンスを通して繋がりを深めています。ウクライナ人と日本人のカップルな三宮杯でチャンピオンになったのも話題になりました。
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