競技ダンス発祥の地であり、世界3大大会の開催国でもあるのがイギリスです。
「社交ダンスの国といえば?」と聞かれた時、多くの人が思い浮かべることでしょう。
イギリス・ブラックプールでは、2023年5月20日から『Blackpool Dance Festival』が開催されています。毎年、この競技会を観戦するためにイギリスへ行くという人も少なくありません。社交ダンスとは切っても切れない国ですから、世界トップクラスの選手も多数存在しています。日本の社交ダンスの歴史に直接的な影響を与えたのもまたイギリスです。
ということで、今回はイギリスにおける社交ダンスの人気状況や主力選手の近況などをご紹介します。
イギリスが競技ダンスの発祥地と呼ばれる理由とは?
日本で「社交ダンス」と呼ばれる男女ペアの踊りは、20世紀のイギリスが発祥とされています。イギリスは競技ダンスの発祥地でもありますが、その歴史を知っておきましょう。
社交ダンスの起源は、12世紀ごろからヨーロッパで民衆から貴族に広まったワルツです。男女が組んで踊るワルツへの偏見はイギリスで長く続きましたが、19世紀のヴィクトリア女王がワルツを好んだため、徐々に認知されていきました。
同時期にフランスやアメリカ、ブラジルなど他国から新しいダンスが入ってきますが、これらは後に「ボールルームダンス」と総称されるようになります。
以降、競技ダンスとして標準化され、1922年にイギリス・ロンドンで初めての世界大会が開催されました。
イギリス国内での社交ダンスの人気状況は?
かつては「下品で破廉恥」ともいわれた社交ダンスですが、現代では優雅で上品な美しさが特徴的なダンスです。社交ダンスの価値を高め、競技ダンスとしての地位を確立させたイギリスでは、子どもからお年寄りまで幅広い年代の人が社交ダンスを楽しんでいます。
ここからは、イギリス国内での社交ダンスの人気状況を詳しくみていきましょう。
世界で最も有名な社交ダンス競技会を開催
社交ダンス競技会の世界三大大会はすべてイギリスで開催されています。中でも最も有名なのが、『ブラックプール・ダンス・フェスティバル(Blackpool Dance Festival)』です。日本の映画『Shall we ダンス?』にも登場するため、名前は聞いたことがあるという人も多いことでしょう。
イギリス北西部に位置するリゾート地・ブラックプールのウィンターガーデンを会場とし、毎年5月に開催。1920年に始まり、100年以上も続く競技会です。2023年は5月20日~6月2日までの開催となります。
本大会より少し前に、若いダンサーが競い合う『ブラックプールジュニアダンスフェスティバル』も開催されます。部門はジュブナイル(6~12歳)とジュニア(12~16歳)の2つ。2018年には約33ヶ国から400組以上ものカップルが参加するなど、ブラックプールは世界中の若いダンサー達の憧れの舞台であることが伺えますね。
世界三大大会の一つ『UKダンス選手権』はイギリス南部・ボーンマスで毎年1月に開催されています。UKオープンとも呼ばれるこの大会は、プロ・アマチュア部門にそれぞれスタンダートとラテンの競技種目がありますが、ライジングスターと呼ばれる新星ダンサーを決める種目があるのも特徴的。世界中から有力選手が集まり、大いに盛り上がります。
そしてもう一つの大会が『ロンドンインターナショナルダンス選手権』です。
毎年10月にイギリス・ロンドンのロイヤルアルバートホールで開催されます。ホールは約7,000人が収容できる広さ。世界トップレベルの選手が出場するだけあり、当日は観戦者で溢れかえるようです。
歴史ある三つの大会の開催国・イギリスは、社交ダンスをする人にとって目標の場所といっても過言ではないでしょう。
アメリカや日本でも大人気のダンス番組を放送
アメリカで視聴率トップ1、2を争う人気番組『ダンシング・ウィズ・スターズ』のヒントになったのが、イギリスで2004年から放送されている『ストリクトリー・カム・ダンシング(Strictly Come Dancing)』です。
芸能人がプロの競技ダンサーとペアを組み、社交ダンスで競い合う番組。イギリスのメジャーな新聞『the guardian』でも、頻繁に取り上げられています。
同紙によると、2020年の決勝戦は、なんと1,300万人以上の番組視聴者がいたんだとか。この年に活躍したコメディアンのビル・ベイリーが当時55歳ということもあり、イギリスのダンススクールに中年男性が急増したという話は有名です。
ちなみに、ストリクトリー・カム・ダンシングの前身といえる番組『カム・ダンシング』は、1949年から始まり1998年まで放送されていました。
最近では、本番組への出演権を賭けたオーディション番組『グレイテスト・ダンサー』も人気を集めています。
ダンス界のオスカー賞「カール・アラン賞」を創設
ダンス界のオスカー賞と呼ばれる「カール・アラン賞(Carl Alan Awards)」は、イギリスで数多くのダンスホールを共同経営していたカール・ハイマンとアラン・フェアリーが1953年に創設した賞です。教師やダンサー、振付師など、その年のダンス業界に大きく貢献した人に贈られます。日本人では、1963年に日本競技ダンス連盟2代目会長の藤村浩作先生が初めて受賞しています。
カール・アラン賞には、ダンス界貢献賞や特別功労賞なども設けられており、サービスやコンテンツが受賞することもあります。
2013年には、将来性のある若者を表彰するヤングダンサー・オブ・ザ・イヤーも創設されました。
2022年には、DSI TVというダンス動画コンテンツが受賞しました。DSI TV のYouTubeチャンネルは登録者数が約6万人。世界の競技ダンス大会のハイライトなどを配信しています。
運営しているのは、ストリクトリー・カム・ダンシングの衣装製作を担当するイギリス発のダンスブランド「DSIロンドン」です。
DSIロンドンはレディース・メンズ・ジュニアの衣装を取り揃えており、ファッションと流行の街ならでは洗練されたデザインが特徴的なブランド。アメリカや日本でも多くのダンサーから支持されています。
ブラックプール・ダンス・フェスティバルなど競技会の会場に販売ブースが設けられる機会も多いです。
余談ですが、2019年のストリクトリー・カム・ダンシングで世界選手権準決勝進出者のAmydownden(エイミー・ダウデン)が着用していたドレスは素敵でしたね。深いブルーと鮮やかなピンクの色合いが独創的で、テレビ映えもします。
こちらのドレスも、DSIロンドンのデザイナーが手掛けたものです。
DSIロンドンの商品はこちら
社交ダンス留学をする人も多い
社交ダンスの聖地であるイギリスにダンス留学する人も多いです。本格的に学べるダンススタジオも多数ありますし、何より世界三大大会の開催地と言うことで、会場の熱気を感じることもできるでしょう。
イギリスへの社交ダンス留学では、ダンスと同時に語学を学ぶコースが人気です。もっとも知られているのは、ロンドンにあるパイナップルダンススタジオ。語学学校としての機能も持ち、日本人スタッフが在籍しているため、日本から留学する人も安心です。
レベルは初心者から上級者まで、当日申し込みOK、最短1週間~最長336日と柔軟に対応してもらえますので、興味のある方はレッスンを受けてみてはいかがでしょうか。
イギリス留学は、これからプロを目指す人だけでなく、すでにプロとして活躍されている人が技術力を磨くための選択肢の一つでもあります。社交ダンスのレベルアップに加え、コミュニケーション力を高めるのにも役立つことでしょう!
今後のイギリス社交ダンス界はどうなる?主力選手をチェック
2023年、10年間ペアを組んでいたAdam Hathazi(アダム・ハタジ)&Morgana Lakatos hayward(モルガナ・ラカトス=ヘイワード)組がカップル解消したのは記憶に新しいところです。お二人はイギリス代表として、ブラックプール2022のアマチュアラテン部門で3位入賞しています。ジャイブを踊る時の、息の合った軽やかなステップやダイナミックな動きに目を奪われました。
さて、ここからは今後イギリスの社交ダンス界を盛り上げる存在として注目される選手をチェックしていきましょう!
グレン・リチャード&キャロリー・ジェーンズ組
エストニア出身のcarolyjanes(キャロリー・ジェーンズ)とペアを組む“glennrichardboyce(グレン・リチャード)”は、イギリス出身のダンサーです。
彼は、2018年の全英オープン選手権で引退発表したウォーレン&クリスティボイス組のご子息で、幼い頃から社交ダンスの選手として活躍されています。ウォーレン&クリスティといえば、世界チャンピオンとして名を馳せた有名なカップルで、現在は指導者として数々のカップルの優勝をサポートしています。
グレン・リチャード自身は、6歳の時に初めて英国ISTD(ダンサーや指導者の審査機関)でメダルを獲得。国内選手権において、ジュブナイル、ジュニア、ユース、アマチュア、プロの全ての部門で優勝している唯一の選手です。
キャロリー・ジェーンズとは2016年にペアを組み、以降順調に好成績を収めています。
ブラックプール・ダンス・フェスティバル2022ではアマチュア・ボールルーム部門で3位、ロンドンインター2022ではアマチュア・ボールルーム部門で準優勝しました。
2018年には、ウォーレン&クリスティボイス組とグレン&キャロリー組の親子デュエットが実現しました。衣装やヘアメイクを合わせての共演は幻想的です。優雅なステップに思わずうっとりしてしまいますね。
また、グレンは8歳から、キャロリーは彼とペアを組んだ時からDISエリートパフォーマー(アンバサダー)になっています。DISロンドンの衣装は快適で最高、家族の一員のようだと語っています。
マーク・エルズベリー&オルガ・エルズベリー組
イギリス代表のMark Elsbury&Olga Elsbury(マーク・エルズベリー&オルガ・エルズベリー)組は、英国国内チャンピオンでWDC世界選手権ファイナリストです。
WDO世界選手権2022では、プロボールルーム部門でベスト11にランクインしています。
2002年にペアを組んだ二人は、出会いからわずか2週間後にU21のボールルーム全国選抜大会トーナメントで優勝しました。その年の全英U21ボールルームチャンピオン、全英クローズド10ダンスアマチュア選手権でも優勝。2005年に結婚しています。
2014年にプロ転向し、以降数々のタイトルを獲得してきました。過去に2回、カール・アラン賞にノミネートされています。
近年はダンス講師として、ダンサーの育成にも力を入れています。
マーク&オルガは、世界的にも有名な社交ダンスブランド「クリスアンクローバー」のスポンサーです。オルガのお気に入りは、ゴールドのスパンコールが煌びやかなターコイズドレス。同ブランドは、ダンサーをより輝かせてくれる上質な衣装を提供しています。
クリスアンクローバーの商品はこちら
2018年からストリクトリー・カム・ダンシングのプロダンサーとして活躍する“ルバ・ムシュトゥク”もスポンサーを務めるブランドです。
グスタフ・スコフボン&エラ・ペリー組
ブラックプール2022のアンダー21ボールルーム部門では、決勝を戦った6組のうち3組がイギリス代表でした。この結果をみれば、世界の舞台でもイギリスのダンサーは強い!ということが分かりますね。
ジュニアやジュブナイルのように、将来性が期待できる選手が多数存在するのもイギリスの特徴です。
ボールルームネットが注目するのは、ウェールズ出身のGustav Skovbon(グスタフ・スコフボン)と Ella Perry(エラ・ペリー)のカップルです。
グスタフ&エラは、2022年の春からペアを組み、2022年に全英選手権のUnder21ラテン選手権で優勝。WDC AL世界選手権でもアマチュアラテン部門で優勝、ブラックプール2022でも21歳以下のラテン部門でトップ20に入るなど、目覚ましい活躍を見せています。
エラ・ペリーは7歳の時にDSIロンドンのアンバサダーに就任。兄のロイド・ペリーは9歳の時に社交ダンスを始め、10年以上もDSIのアンバサダーを務めています。
お二人のダンスは、姿勢の良さや情熱的かつ安定感のある動きが印象的です。
ペティア&アーニャ・モット組
Petya & Anya Mott(ペティア&アーニャ・モット)は、2020年からペアを組んでいるジュブナイルの選手です。2022年に全英選手権のジュブナイルボールルーム部門で6位にランクイン、WDC AL世界選手権では12歳以下のボールルーム部門で優勝しています。
ロシア生まれのぺティアは、わずか2歳の時から社交ダンスを始めました。4歳の時にイギリスのボーンマスに移り、以降ウォーレン&クリスティボイス組からダンスレッスンを受けています。一方、アーニャの社交ダンス初体験は生後6ヵ月のこと。史上最年少のDSIエリートパフォーマ―に選ばれています。
とても可愛らしいこちらのカップルは、今後ますますの活躍が期待できますね!
ルカ・イヴァネッツ&ペブル・ローズ組
Luca Ivanets& Pebble Rose(ルカ・イヴァネッツ&ペブル・ローズ)のカップルにも注目です。
2022年に全英選手権のジュブナイルボールルーム部門で4位にランクイン、WDC世界ジュブナイル選手権では10歳以下ラテン選手権で優勝しています。
パリのイシーで開催された第2回トロフィーでは、10歳以下ボールルーム・ラテン部門および12歳以下ボールルーム部門で優勝するなど、華々しい成績を収めています。
お二人が踊っている時の楽しそうな表情や堂々としたパフォーマンスが印象的。観客の目を自然と惹きつける不思議な魅力がありますね。
主力選手や有望な選手のお墨付き!イギリス社交ダンスブランドのおすすめ商品をご紹介!
イギリスにはバーバリーやマッキントッシュ、ポールスミスなど有名ファッションブランドがたくさんあります。英国風ファッションに憧れる日本人も多いですね。
そんなイギリス発の社交ダンスブランドは、世界中の競技ダンサーから厚い支持を受けています。数々の主力選手や有望な選手がアンバサダーを務める「DSIロンドン」や「クリスアンクローバー」が代表的です。
ここでは、イギリス社交ダンスブランドのおすすめ商品をご紹介します。
高級ストレッチレース生地を使用したボールルームドレス
ボディに高級ストレッチレース生地を使用した、上品なデザインのボールルームドレスです。繊細な美しさを表現しつつも、伸縮性があり機能的。ウエスト部分にベルベット素材を用いることで、ウエストが細く見える効果が期待できます。
カラーはブラックとバーガンディの2色展開。シックな印象を与えるブラックも良いですが、バーガンディはワインのような深い赤色をしており、女性的でセクシーな雰囲気になりますよ。
スカート裾のホースヘアがハリや立体感をもたらし、競技会はもちろん、デモンストレーションやパーティーでも映えます。
動きやすく光沢感があるメンズラテンパンツ
ラテンダンス向きのボックスプリーツを採用したメンズパンツです。ボックスプリーツは日本語で「箱ひだ」を意味し、折り目が向かい合わせになることでひだが箱のような形状になり、太ももにゆとりがあります。
パンツの定番素材であるギャバジンを使用。ギャバジンはコットン素材の一種ですが、防水加工がされており、柔らかさや光沢感が特徴的です。
幅が太めの側章が施されており、フォーマルな場面で活躍してくれます。
オリジナルのギャバジン生地を用いたジュブナイルベスト
シンプルで使い勝手の良いジュブナイル用シングルベストです。DSIロンドンオリジナルのストレッチギャバジン生地が使用されており、一般的なスーツの生地よりも伸縮性に優れています。背中側にはサテン生地が用いられ、メリハリのあるデザインに仕上がっています。
アジャスター付きなので、身体にしっかりフィットさせることが可能。アジャスターをきちんと締めることでシルエットが綺麗に見えますし、動きやすさも増しますよ。
最高級生地がクセになる!小顔効果のある定番Tシャツ
多くのダンサーを虜にするクリスアンクローバー定番のTシャツです。首回りが水平に近いスラッシュドネックが採用されており、小顔効果や首を綺麗に見せる効果が期待できます。
程よい薄さが特徴的な最高級クレープ生地を使用。伸縮性・吸水性・速乾性を兼ね備えた肌触りの良い生地はクセになりますよ。洗濯機で洗えますが、ぬるま湯で手洗いするのがベター。自宅でお手入れできる扱いやすさも人気のポイントです。
まとめ|イギリスで社交ダンスは国民的スポーツ!世界トップレベルの選手も多い
今回は、イギリスにおける社交ダンスの人気状況や主力選手の近況などをご紹介しました。
イギリスは社交ダンスに高貴な競技ダンスの価値を与えた国であり、ボールルームダンスの発祥地でもあります。
イギリスにおける社交ダンスは国民的スポーツといっても過言ではないでしょう。世界トップレベルの選手も多く、将来有望な若手選手も多数挙げられます。独自のダンス文化がどう発展していくかも大変興味があります。
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